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定義とは何か

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辞書によれば、定義とは下記のものである(デジタル大辞泉)。
①「物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で明確に限定すること。」
②「論理学で、概念の内包を明瞭にし、その外延を確定すること。通常、その概念が属する最も近い類と種差を挙げることによってできる。」

①は、単純化すると「物事を他と区別できるように言葉で限定すること」となる。
これは、「ある事物が何かを規定すること」に他ならない。

「ある事物が何か」は概念である。
②の「概念の内包を明瞭にし、その外延を確定すること」は、単純化すると「概念を規定すること」である。

よって、①も②も、定義とは「ある事物が何かを規定すること」であると言っている。

定義には、プロセスとしての定義と、プロセスのアウトプットとしての定義があり、「ある事物が何かを規定すること」がプロセスとしての定義である。
また、プロセスのアウトプットとしての定義とは「ある事物が何かを規定するもの」だ。
そして、「ある事物が何かを規定するもの」は認識である。

よって、プロセスのアウトプットとしての定義に焦点を絞るとするならば、定義とは「ある事物が何かを規定する認識」である。

では、定義は、どのように表現されるのか。

②に準じれば、「その概念が属する最も近い類と種差を挙げることによって表現される」ことになる。
「類」も「種」も概念の一種であるから、これは「その概念が属する最も近い概念との違いを挙げることによって表現される」の意味である。
「その概念が属する最も近い概念」とは「一段上位の概念」の意味である。

しかし、一般的に、例えば「ネコ(ネコという概念)」、すなわち「ネコが何か」の定義は、しばしば「ニャーという鳴き声を持つもの」と表現される。
「ネコ」の定義が「ネコの一段上位の概念との違いを挙げることによって表現される」ことは、一般的ではない。

同様に、「ある事物」の定義は「〇〇という特徴を持つもの」と表現される。
「ある事物」の定義が「ある事物の一段上位の概念との違いを挙げることによって表現される」ことは、一般的ではない。

そもそも、「ある事物」の定義が「ある事物の一段上位の概念との違いを挙げることによって表現される」とすれば、「ある事物の一段上位の概念」の定義が必要になり、キリがない。

なお、「ある事物」の定義である「〇〇という特徴を持つもの」の「特徴」とは、「ある事物に共通し、他の事物に共通しない属性」である。
多くの定義において、「特徴」は「ある事物の多くに共通し、他の事物の多くに共通しない属性」である。「ある事物すべてに共通し、他の事物すべてに共通しない属性」ではない。

例えば、「ネコ」の定義において、「ニャーという鳴き声」という「特徴」は、「ネコの多くに共通し、他の事物の多くに共通しない属性」である。「ネコすべてに共通し、他の事物すべてに共通しない属性」ではない。
「ニャーという鳴き声」を持たない「ネコ」もいるし、「ニャーという鳴き声」を持つ人間もいる。

ならば、多くの定義において、「特徴」は、「ある事物すべてに共通し、他の事物すべてに共通しない属性」すなわち「普遍的な特徴」ではないという意味で、「個別的な特徴」であることになる。
要するに、多くの定義は「個別的な定義」であって、「普遍的な定義」ではない。

だからなのだろう、日本大百科全書では、定義について次のように言及している。
「定義は、厳密にはある議論のなかでの約束ごとであって、その議論のなかだけで通用するものである。」

対して、「普遍的な特徴」とは「本質」のことである(「本質とは何か」参照)。
「本質」を用いた定義は「普遍的な定義」である。

つまり、「個別的な定義」は、個別的に正しい。
「普遍的な定義」は、普遍的に正しい。

お忘れなく。

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